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院長コラム

院長コラム一覧

2025.08.12カテゴリー : 二重

二重埋没 の後、まぶたの裏に糸が!?

先日、スタッフの 二重埋没 の手術を行いました。

左まぶたをひっくり返すと何と透明の糸が1cmほど露出していました。(黄色矢印)

聞くとずいぶん前に 二重埋没 をしたことがあるみたいでした。

1cm近く糸が出ているのに自覚症状もなかったのに驚きです。

 

二重埋没の手術は、ほとんどのクリニックで一旦、皮膚側から結膜側(まぶたの裏の粘膜)に糸を出し、また皮膚側に戻す、という感じでしていることが多いと思います。

最近は、裏側(粘膜側)から糸を通す方法でしているクリニックもまた出てきていますが、当院でも20年以上前に裏側から糸を通す 二重埋没 も行っておりました。ただ、もし二重の糸を取りたいとなった時に糸を全部抜糸できないのが欠点で、当院では早々に止めて手術メニューからはずしております。

そんな裏側からする方法もありますが、やはり主流は皮膚側から糸を通す方法です。

皮膚側から糸を通す方法では大体、手術直後は粘膜側に糸が0.5mmから5mmくらい出ている事が多く、それが次第に粘膜の中に糸が埋まり込んでいき眼球に当たらないようになります。

ただ、沢山の患者さんを診ていると、今回のスタッフもそうですが、埋まり込まずに出たままになっていたり、二重が弛むと同時に糸が出て来たりと、まぶたの裏側に糸が出ているケースをチラホラ見かけます。

当院では、そんな心配が無いように、結膜側には糸を出さないで固定する独自の通糸方法で二重埋没を行っております。今までに何千例と 二重埋没 を行っておりますが、粘膜側に糸が出ているのを見かけたことはありません。

しかし、当院の方法、皮膚側から粘膜側の厚さ約0.5mm(場所によっては1mm)の瞼板に糸を通さないといけないので、きっちり二重が固定できるように糸を通すには熟練を要します。瞼板に浅くしか糸が通っていないと二重が取れやすくなります。瞼板にしっかり糸がかかるようには経験と技術が必要なのでなかなか真似できるものではありません。しかし、まぶたの裏側に糸が出ない、つまり眼球を傷つけない事を最優先に考え、当院の勤務Dr.には頑張って教育しております。

 

まぶたの裏に糸が出ると噂では聞いたことがあっても、実際にまぶたの裏に出ている糸を見たことはないと思います。

色々なケースをお見せいたしましょう。

 

まず、何もない正常な瞼板です。

充血もなく毛細血管も綺麗に見えております。

 

当院術後は、ほぼ正常と同じ感じです。

当院スタッフで露出してた糸を抜糸して、新たに当院の方法で 二重埋没 をしたあとです。

充血していた瞼板が通常に戻っています。

 

 

次です。

結膜に糸は露出していないですが、強く糸が結ばれているため瞼板が変形しています。

違和感はありますが、糸が露出しているわけではないので眼球に対してという意味では問題ありません。

 

次、

一番ポピュラーな2点留め

片側は糸が粘膜の中に埋まって跡形が残っている状態(白矢印)

もう片側は糸は出ておらず、ギリギリセーフな状態。透けて糸が見えています。(緑矢印)

 

 

次も同じ2点留めの症例です。

2カ所とも糸が透けて見えています。(緑矢印)

眼球に糸が触れるわけではないので、この時点では問題ありません。

 

次からは糸がまぶたの裏に出ているケース。

ケース1

明らかな糸が見られ、出ている部分の瞼板は充血し真っ赤です。(黄色矢印)

 

ケース2

2点留めで、片側は糸が粘膜の中に埋まってますが、もう片側は糸が露出しています。(黄色矢印)

 

ケース3

これはあまり見かけないケースですが、瞼板から糸の結紮部(結び目)が飛び出していました。強いゴロゴロ感を主訴に受診されたケースです。

 

二重埋没 の手術、今や手軽感を感じている方が多い時代になってきてはおりますが、色々なワナがあるのも事実です。自分でしっかり調べて、カウンセラーではなく、できれば手術してもらうドクターに良い事も悪い事もしっかり説明してもらい納得いくクリニックで受けられる事をお勧め致します。

 

2017.06.07カテゴリー : 二重

二重埋没法 の針穴から脂肪除去はこんな感じです!!

二重埋没法 をするときに、糸を通す針穴から脂肪をぬけることを知らない方がまだまだおられます。

まぶたの脂肪は切開しないと取れないものと普通は考えるかもしれませんが、 二重埋没法 の時にこんな風に針穴から脂肪をぬくことが可能です。

切らずに上まぶたの脱脂は可能です。

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まぶたが腫れぼったくて気になっている方には朗報です。

2015.12.15カテゴリー : 院長の独り言 , 二重

より 綺麗な傷あと を求めて  ~マイクロサージェリーによる縫合術 ~

まぶたの手術では、より 綺麗な傷あと を求めて、手術、縫合の際に、以前より手術用の拡大鏡を利用してきました。

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拡大鏡を利用すると、切開部分の断面が詳細に見え、ずれることなく綺麗に縫うことができます。

 最近、二重の切開の傷あとをより綺麗にするために、マイクロサージェリーによる縫合術も始めました。

マイクロサージェリーとは、あまり耳にしない言葉かもしれませんが、「顕微鏡下手術」の事をいいます。

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実体顕微鏡で見ると、通常、拡大鏡で見ている術野の見え方とは世界が違います。

 初め「まぶた全体」が見えていたのが、実体顕微鏡でズームしていくと視野一面「皮膚」だけになり、さらにアップしていくと「皮溝、皮丘」(いわゆる肌のキメ)が見え、、、眼瞼の皮膚を縫合するのに皮溝、皮丘が見えるくらいまでズームする必要はありませんが。

Google map で例えると、日本が映っているところから拡大していくと、近畿地方が見え、京都が見え、番地、家まで見えてくる!そんな感じです。

 顕微鏡を使うと、まぶたの皮膚を縫合する場合も、寸分のズレもなく縫合できます。

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まぶたの皮膚は、そこそこに縫えていると、それなりに綺麗に治ってくれるところです。拡大鏡を使って縫合するだけでも、一般的な目で見ると十分 綺麗な傷あと に見えます。そこをあえて顕微鏡を使って縫合しようというのは、これはもうオタク的なこだわりでしょうか。

 より 綺麗な傷あと を求めたい方は、当院に来られた際、「マイクロサージェリーの縫合で!」もしくは「顕微鏡下縫合で!」と申し出て下さい。

 

 

2015.09.07カテゴリー : 二重

二重 小切開法 はキズが短く取れない万能手術か?

二重 小切開法 は、キズが短くてすむ上に切開するのだから取れないんだろうと言うことで 二重 小切開法 を希望される方がたまにおられます。

 二重の切開法には、部分切開法(小切開法、中切開法)と全切開法の二つがあります。

部分切開法(小切開法、中切開法)は二重のライン全体の1/3もしくは2/3位を部分的に切開する方法です。

それに対して全切開は名前の通り二重のラインを全体的に切開して二重を作成します。

 二重 切開法 の基本的な考え方として、 二重 小切開法 , 中切開法 , 全切開法 いずれの場合も二重のラインを切開し一種の傷跡として二重を癖付けするというものなので、取れない二重をつくることが目的になってきます。

 例えば、包丁で手を切って縫ったとしましょう。

その傷跡が1年後にパックリ開くことがないように、二重も切開すると消えることのない一生ものの二重を作ることができます。

 ここまで読むと、少しだけ切ってとれない二重ができるなら、 二重 小切開法 がいいのではと思う方が多いのではないでしょうか。

 

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確かに 二重 小切開法 は短い切開の傷跡でしっかりしたラインを入れることができるのでよい方法と言えばよい方法なのですが、「二重が自然に見えるように」と言うとまた話は別になってきます。

二重 小切開法 は、瞼がすっきりしていて奥二重を作成する場合にはよいのですが、瞼が腫れぼったい方や幅の広い二重を希望する場合にはあまり向いていません。

 そういう場合に 二重 小切開法 で二重を作成すると、まばたきをする時や伏し目がちの時に切開した部分だけが食い込み、瞼の一部が凹んだように見えます。

ラインのでき方もまぶたを開け出すと小切開した部分だけがまず二重として入り込みだしワンテンポ遅れて全体のラインが入ってきます。手術を受けられたら本人はまぶたを開ける瞬間をあまりみる機会がないので、気にならない?気付かない?場合が多いのですが。。。

そして目をつむった状態では、 二重 小切開法 を受けられた方に、睫毛と二重の間の組織がそぎ取られたように凹の状態になっている事をよく見かけます。

 さらに、切開という名前が付いていますが 小切開法 の場合は、二重のラインに余りにも負担が大きいと二重がはずれて消えてしまうことがあります。

 なので、 二重 小切開法 は症例を選んでする場合には良い方法と思いますが、全てのまぶたに対して、少ないキズ跡で取れない二重ができるというわけではありません。

 では、二重が一番ナチュラルに見えるのはどの方法でしょうか?

 意外にも全切開法です。あくまでも自分の手術成績の評価ですが。。。

(全切開法の手術自体の自然に見えるための工夫は以前のコラム(2015.7.2)に書きましたのでそちらをご参考にしてください)

 二重 小切開法 , 中切開法 , 全切開法の中でどれが一番自然に見えやすいかという比較をした場合、全切開法では、二重の癖を一部だけ付けるのではなく、二重のラインを全体に固定し癖付けするので、構造が元々の生まれつきの二重の構造に一番近くなります。

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構造が一番近いと言うことは、つまり、目を開けたり閉じたりする動作の中で一番自然に見えやすいと言えます。

 そのような理由で、当院では 二重 切開法 の中では全切開をしている数が圧倒的に多い現状です。

 しかし、奥二重の時に小切開法、普通の幅の二重の時に中切開法を選択することももちろんあります。

 要は、キズが短いとか腫れが少ないとか聞こえがよい事だけに左右されるのではなく、手術の特徴と自分の目的が合っているものを選ぶことが大切と考えます。

2015.07.02カテゴリー : 二重

VERYの 二重 切開法 ~ここがPoint !!~

私が行っている 二重 切開法 のこだわりポイントを紹介します。

傷跡を綺麗に見せるには、まず皮膚を切開する際、決めたラインを0.1mmくるわず綺麗に切ることがポイントです。

二重 切開法 1

切り口がガタガタになっていたり、何度も切っていたりすると、その分、傷の治りが悪く目立つ傷跡になります。眼瞼の皮膚は薄く非常にやわらかいので、寸分の狂い無くキレイに切るのにはちょっとした熟練が必要です。

次に、余分な脂肪はしっかりと取りますが、

二重 切開法 2

他の組織は、二重にするために切除しなければならない最小限の切除にとどめます。

 二重 切開法 3

もともと一重の方や奥二重の方は、まぶた全体が厚ぼったいことが多く、そのようなケースでまつ毛から二重のラインまでの間を、元々の二重の人と同じような厚さにすっきり組織を取ってしまうとどうなるでしょうか?

目をつむると、睫毛から二重までの間がえぐれて窪んだように見え、二重のラインを境に段差があるようになってしまいます。

これが、いわゆる「いかにも切開した二重」、と言われる由縁です。

目をつむってもできるだけ自然に見えるようにするには、やはり閉眼時、まぶたはできるだけ平らでないといけません。
なので、私は組織の切除を必要最小限にとどめています。

写真で眼瞼を下に引っ張っているところに赤く見えているのが眼輪筋という筋肉です。

二重 切開法 4

これを切除すればするほどボコッと窪みます。なので、当院では眼輪筋はほぼ切除しません。
だた、眼輪筋を厚く残すと切開法で二重を作成しても、二重が取れることがあります。
そこで、眼輪筋を残しながらも取れない二重を作るために、ひと工夫、ふた工夫をこらしています。

縫合も、細い小さい針を持てる専用の手術器械を用い縫合します。写真で見てもわかるように糸はまつ毛より細いものを用います。

 二重 切開法 5

そして、目をつぶっている状態で、上から見ても下から見ても、まぶたが凹まず平らなのが分かって頂けると思います。
一度この部分の眼輪筋をしっかり切除されてしまうとなかなか凹みを目立たなくすることは困難です。
初回手術がいかに重要かということがわかると思います。