キズの長さを「何針縫った」で表現するのは、昔のこと!
キズの長さ、程度を表現するのに、「何針縫った」というようなことを耳にしたことはないでしょうか?
例えば、縫うような怪我をした時に、
A:「何針縫ったの?」
B:「15針も縫った」
A:「ひどい怪我だったんですね」
というような会話をしたり聞いたりしたことはないでしょうか?
昔から、キズの長さ、ケガの程度を表現するのに、「何針縫った」というのを指標にして表現しています。
テレビですら、「交通事故で、○○針縫う大ケガをされた。。。」というようなフレーズで、キズの程度を表現しています。
形成外科では「2針縫った」「3針縫った」は都市伝説です。
写真のように、
太い針糸で、1cm位おきに縫われていれば、何針がキズの長さの目安になるかもしれませんが、形成外科・美容外科では2mm-3mmおきに細かく縫っていきます。また、連続して細かく縫っていくこともあり、何針縫ったかがキズの長さの指標にはなりません。
裁縫で、袖の寸法直しをした時に、袖を何針縫ったと表現しないのと同じでしょうか。
上の写真は、見えにくいですが、眉毛より細い青色の糸で縫っています。
違いが一目瞭然なのが、わかると思います。
ちなみに写真は、転倒事故で前額と上眼瞼に挫創を負い、近くの外科で縫われたけれども、綺麗に縫い直して欲しいと当院に来院された患者さんです。
ケガをした時に、キズを綺麗に直したいと思うなら、形成外科を標榜しているクリニックを受診するように覚えておくとよいでしょう。



